本文へスキップ

森に集い、森を育て、森で遊び・学ぶ 森会

油山の樹木ア・ラ・カルトjyumoku

油山の樹木ア・ラ・カルト(13)<2009年9月>

雌雄別株or同株の木

動物や植物の世界は雌雄(しゆう)、則ち、オスとメスの関係で成立しています。人間の場合は、男はがっちり逞しく、女は可愛く優しい?が、今までの通り相場でした。最近この判別方法に疑問を感じています。電車の中で髪の毛をいじり続けているナヨとした♂や、サングラスにくわえタバコ運転の♀などを見るにつけ、ゴキブリやナメクジよりも不快生物と映ります。動物の世界には、こんな連中はいないと思っていたら、オス・メスが判然としないアメーバやクラゲ、海綿などがいました。高等動物に該当するミミズやカタツムリは、ちょっと変わった存在です。何故なら、1つの個体にオスとメスの生殖器が同居しているからです。繁殖は?と余計な事を考えていますと、きっちり相手を見つけて子孫を残すと聞いて安心しました。しかし、カタツムリと同じ仲間のナメクジは、何らかの理由で相手がいなくなると、やむなく自家受精で済ませてしまいます。海のミルクと称される牡蠣(かき)は、何回も性転換を繰り返して成長。さて、樹木の雌雄の関係は!樹木には、雌()(かぶ)と雄()(かぶ)が別になっている雌雄(しゆう)異株(いしゅ)(体)と、同一樹木で雄花(おばな)と雌花(めばな)を咲かせる雌雄(しゆう)同株(どうしゅ)(体)があります。油山の樹木約230種のうち、よく目にする雌雄異株は、イチョウ、ヤマモモ、イヌビワ、アオキ、アカメガシワなど、雌雄同株では、クヌギ、コナラ、アカマツ、スギ、ヒノキなどがあります。ところがソヨゴのように、同株があったり異株があったりするので、ちょっとやっかいな気(木)もします。これなども自然界の不思議と言えるのでしょうか…。(安部泰男)

 
 
 
 
 

油山自然観察の森 森を育てる会

〒811-1355
福岡市南区大字桧原855-1

油山自然観察センター内

TEL 092-871-2112
FAX 092-801-8661
http://www.morikai.org/